※本記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれます。
借入れの契約書を見て、「年18.0%って高いの?」「法律で決まった上限はあるの?」と気になったことはありませんか。借入れの金利には、法律で決められた上限があります。
この記事では、e-Gov法令検索の利息制限法第1条・第2条・第4条と、金融庁の「貸金業法のキホン」のページ、「違法な金融業者にご注意!」のページ、金融庁の貸金業法Q&A資料をもとに、借入れの上限金利のしくみを5つのポイントにまとめます。日本貸金業協会の解説ページも参考にしています。後半の、契約書の金利を確かめるときの工夫は、この記事の提案です。
※この記事は一般的な情報の整理です。個別の契約の金利が適法かどうか、返済をどうするかは、契約内容によって変わります。不安なときは、消費生活センターや法律の専門家、各地の相談窓口に相談してください。
借入れの上限金利とは
2つの法律で決まっている
金融庁の「貸金業法のキホン」では、法律上の上限金利には、利息制限法の上限金利(超過すると民事上無効)と、出資法の上限金利(超過すると刑事罰)の2つがあると説明されています。
利息制限法の上限
e-Gov法令検索の利息制限法第1条では、金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、利息が次の利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について無効とすると定められています。元本の額が10万円未満の場合は年2割、10万円以上100万円未満の場合は年1割8分、100万円以上の場合は年1割5分とされています。
出資法の上限
金融庁の「違法な金融業者にご注意!」のページでは、出資法第5条第2項に定められている上限金利(年20%)を超える貸付けは、出資法違反となり罰則の対象となると説明されています。
上限金利を知る5つのポイント
ここでは、利息制限法の条文と金融庁の資料から、借入れの上限金利について押さえておきたい点を5つにまとめます。
1. 元本の額で上限が変わる
利息制限法第1条では、上限は元本の額によって年20%、年18%、年15%の3段階に分かれています。借りる額が大きくなるほど、上限の利率は低くなるしくみです。
2. 超えた部分は無効
利息制限法第1条では、上限の利率を超える利息の契約は、その超過部分について無効とされています。金融庁の資料では、利息制限法の上限金利を超える金利帯での貸付けは民事上無効で、行政処分の対象にもなると説明されています。
3. 20%を超えると刑事罰の対象
金融庁の資料では、出資法の上限金利を超える金利帯での貸付けは、刑事罰の対象と説明されています。改正前の出資法の上限金利は29.2%でしたが、20%に引き下げられたとされています。
4. グレーゾーン金利は撤廃
金融庁の「貸金業法のキホン」では、これまで貸金業者の場合、出資法の上限金利と利息制限法の上限金利の間の金利帯でも、一定の要件を満たすと有効となっていて、これがいわゆる「グレーゾーン金利」だと説明されています。平成22年6月18日以降、出資法の上限金利が20%に引き下げられ、グレーゾーン金利が撤廃されたとされています。
5. 以前の契約の金利は下がらない
金融庁のQ&A資料では、6月18日より前に締結した既存の貸付けの契約については金利は下がらず、6月18日以降に新たに結んだ貸付けの契約について、利息制限法の金利(貸付け額に応じて15〜20%)が上限金利となると説明されています。
5つのポイントの早見表
| 元本の額 | 利息制限法の上限 |
|---|---|
| 10万円未満 | 年20% |
| 10万円以上100万円未満 | 年18% |
| 100万円以上 | 年15% |
| 金利の範囲 | 金融庁の資料での扱い |
|---|---|
| 利息制限法の上限以下 | 上限金利の範囲内 |
| 利息制限法の上限超〜20% | 超過部分は無効、行政処分の対象 |
| 20%超 | 出資法違反で刑事罰の対象 |
表は、e-Gov法令検索の利息制限法第1条と、金融庁の資料にもとづきます。
利息制限法のほかの決まり
利息の天引き
利息制限法第2条では、利息の天引きをした場合に、天引額が債務者の受領額を元本として第1条の利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分は元本の支払に充てたものとみなすと定められています。
遅れたときの賠償額の予定
利息制限法第4条第1項では、金銭を目的とする消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が第1条の率の1.46倍を超えるときは、その超過部分について無効とすると定められています。第2項では、違約金は賠償額の予定とみなすとされています。
貸金業者の遅延損害金
日本貸金業協会の解説ページでは、貸金業者から貸付けを受けた金銭の返済が遅れた際に発生する遅延損害金の上限は年20%となり、上限金利の引下げに伴い遅延損害金の利率も改められたと説明されています。
金利に含まれるもの
契約締結の費用も利息に入る
金融庁の「貸金業法等改正の概要」では、業として行う貸付けの利息には、契約締結費用及び債務弁済費用も含むこととするとされています。ただし、公租公課やATM手数料は除くとされています。
保証料との合算
同じ資料では、貸付利息と借り手が保証業者に支払う保証料を合算して上限金利を超過した場合、超過部分につき、原則として保証料を無効とし、保証業者に刑事罰を科すとされています。
違法な金融業者に注意
登録業者かを確かめる
金融庁の「違法な金融業者にご注意!」のページでは、財務局長または都道府県知事の登録を受けているかどうか確認するよう案内されています。登録番号を答えない業者は無登録業者の可能性が高く、架空の登録番号を使うなど登録業者を装う無登録業者もいるので注意が必要とされています。
違法な金利の例
同じページでは、「10日で3割、5割の利息」「3万円借りて7日後に1万円の利息」といった利息は、出資法の上限金利を超える違法な金利だと説明されています。
証拠を残す
万が一、違法な高金利の請求や悪質な取り立ての被害にあった場合には、借入れ・返済の状況がわかる契約書やその他資料、業者とのやり取りの録音データなど、犯罪行為を立証するための証拠を残しておくことが必要とされています。
貸金業法の改正で変わったこと
なぜ改正されたの?
金融庁の「貸金業法のキホン」では、返済しきれないほどの借金を抱えてしまう「多重債務者」の増加が深刻な社会問題となったことから、これを解決するため、平成18年に従来の法律が抜本的に改正され、貸金業法がつくられたと説明されています。
総量規制の導入
同じページでは、総量規制は、借りることのできる額の総額に制限を設ける規制で、平成22年6月18日から実施されていると説明されています。貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合、新規の借入れをすることができなくなるとされています。ただし、すでに年収の3分の1を超える借入残高があるからといって、その超えている部分についてすぐに返済を求められるわけではないとされています。
取立ての規制の強化
金融庁の「貸金業法等改正の概要」では、行為規制の強化として、夜間に加えて日中の執拗な取立行為など、取立規制を強化することが挙げられています。また、貸付けにあたり、トータルの元利負担額などを説明した書面の事前交付を義務づけることも挙げられています。
連帯保証人の保護
同じ資料では、連帯保証人の保護を徹底するため、連帯保証人に対して、催告・検索の抗弁権がないことの説明を義務付けることが挙げられています。
| 改正の項目 | 資料での説明 |
|---|---|
| 総量規制 | 借入残高が年収の3分の1を超えると新規借入れ不可 |
| 上限金利 | 出資法の上限を20%に、グレーゾーン金利を撤廃 |
| 取立規制 | 夜間に加えて日中の執拗な取立行為も規制 |
| 事前書面 | 元利負担額などを説明した書面の事前交付 |
契約書の金利を確かめるときの工夫
ここからは、利息制限法と金融庁の資料をもとにした、この記事の提案です。
元本の額と金利を並べて書く
借入先ごとに、元本の額と年利を一覧にして、早見表の上限と並べてみると、確かめやすくなります。
契約日もメモする
平成22年6月18日より前の契約かどうかで扱いが変わる場合があるので、契約日もあわせて書いておくと、相談のときに説明しやすくなります。
利息の金額を試算してみる
年利だけでなく、毎月いくらの利息を払っているかを明細で確かめると、金利の負担がイメージしやすくなります。電卓で、元本の額に年利をかけて12で割ると、1か月あたりのおおよその利息の目安になります。実際の利息の計算方法は契約によって異なるので、明細の金額とあわせて確かめましょう。
登録番号を控えておく
借入先の貸金業者の登録番号を一覧に書いておくと、金融庁のページで案内されているように、登録業者かどうかを確かめるときに役立ちます。
迷ったら相談する
金利が上限を超えていないか判断に迷うときは、契約書を持って消費生活センターや法律の専門家に相談しましょう。
上限金利のよくある質問
150万円借りたら上限は?
利息制限法第1条では、元本の額が100万円以上の場合は年1割5分(年15%)とされています。元本の額が大きくなるほど上限の利率は低くなります。
違法な業者から借りてしまったら?
金融庁のページでは、違法な高金利の請求や悪質な取り立ての被害にあった場合には、契約書や返済の状況がわかる資料、やり取りの録音データなどの証拠を残しておくことが必要とされています。
銀行のカードローンも同じ?
利息制限法第1条は、金銭を目的とする消費貸借における利息の契約について定めています。個別の商品の金利は、契約書や各社の案内で確かめましょう。
5万円だけ借りたら上限は?
利息制限法第1条では、元本の額が10万円未満の場合は年2割(年20%)とされています。
15万円借りたら上限は?
利息制限法第1条では、元本の額が10万円以上100万円未満の場合は年1割8分(年18%)とされています。
返済が遅れそうなときは?
日本貸金業協会の解説ページでは、返済が困難になりそうな場合は、貸付けを受けている貸金業者に早めに相談することが勧められています。
総量規制とは関係ある?
金融庁の「貸金業法のキホン」では、利用者にとって特に重要な点として、総量規制と上限金利の引下げが挙げられています。総量規制は借りられる額の総額に制限を設ける規制とされています。
上限金利を知って借入れを見直そう
借入れの上限金利は、利息制限法で元本の額に応じて年15〜20%とされ、超えた部分は無効です。出資法の上限は年20%で、超えると刑事罰の対象になります。平成22年6月18日以降、グレーゾーン金利は撤廃されました。契約書の金利と元本の額を確かめて、不安なときは相談窓口を利用しましょう。